NTTコムウェアと日本ヒューレット・パッカード(HPE)は2017年11月1日、ディープラーニング(深層学習)による画像認識AI(人工知能)を構築するアプライアンスサーバー「Deeptector 産業用エッジAIパッケージ」を発売した。目視による検査を自動化したい工場や物流拠点での採用を見込む。
同パッケージは、NTTコムウェアの画像認識AI「Deeptector」をHPEのIoT向けPCサーバー「HPE Edgeline EL1000」にプリインストールしたアプライアンス。「製品画像をクラウドなどの工場外に出したくない、サーバーの耐久性が心配、といったユーザーの声に応える」(NTTコムウェア ビジネスインキュベーション本部長の桑名正人取締役)。
ユーザーは製品写真や監視画像を用意し、「認識モデル作成ツール」でテキストによる分類や良・不良などの評価を付けてから深層学習を実施。学習済みモデルを基に、画像を認識して良品・不良品などを判定する。
ディープラーニングの学習・推論用のGPUとしては、米エヌビディアの「NVIDIA Tesla P4」を2枚搭載。 1枚当たり約5画像/秒の速度で推論・判定できる。
価格は、学習・判定・認識モデル作成ツールを含む標準構成で1140万円(税別)から。5年のリース契約では月額約26万円から。機器設置などの導入支援サービスが付属する。
Deeptectorは、NTTコムウェアが2017年3月に発売した「Deep Learning画像認識プラットフォーム」を改称したソフト。同年6月にはクラウド版の提供を始めており、Deeptectorクラウド版で作成した学習済みモデルをアプライアンスに配布する、といった連携も可能という。