ヤフーは2017年10月27日、2017年4~9月期の連結決算を発表した。売上高は前年同期比4.5%増の4280億2200万円、営業利益は同5.4%減の949億7800万円と増収減益だった。減益の理由について同社は、販売促進活動やデータ技術への投資拡大が成長分を上回ったと説明する。

 主力である「コマース事業」の売上高は前年同期比5.5%増の2837億円、営業利益は8.2%減の393億万円だった。月額有料会員数が前年9月末比で42.1%増となり、「Yahoo!ショッピング」の利用者増につながった。

 決算説明会で同社の宮坂学社長CEO(最高経営責任者)は「EC(電子商取引)のトップ企業を目指す。有料会員に的を絞った施策で成長の型が見えてきた」と話した。

ヤフーの宮坂学社長CEO(最高経営責任者)
ヤフーの宮坂学社長CEO(最高経営責任者)
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 Yahoo! JAPANを含む「メディア事業」の売上高は前年同期比2.7%増の1386億円、営業利益は同1.2%増の794億円だった。このうち広告関連の売上高は同7.0%増の743億円。広告売上高のうちスマートフォン向けの割合が増え、過去最高の55.5%に達したという。

 2018年3月期の連結業績予想について、同社は2017年3月期を上回ると見込む。営業利益は既存事業が成長する一方で設備投資や販売促進活動も拡大するため、1750億円~1850億円を予測する。