凸版印刷は2017年10月23日、金融機関の利用者がスマートフォンのカメラでマイナンバーを含む本人確認書類を撮影して金融機関に提出できるアプリ「Speed Entry Mobile for ID」を開発したと発表した。2017年10月下旬から金融機関向けに販売を開始する。

「Speed Entry Mobile for ID」の画面
「Speed Entry Mobile for ID」の画面
(出所:凸版印刷)
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 「Speed Entry Mobile for ID」は金融機関の利用者がマイナンバーを含む本人確認書類をスマートフォンで撮影するだけで、撮影データからOCR(光学式文字読み取り)機能で氏名や生年月日、マイナンバー(個人番号)などの情報をテキスト化する。金融商品の購入やサービス利用に必要な入力情報と合わせて金融機関に提出できる。

 利用者が撮影した書類の画像や入力情報について、凸版印刷のマイナンバー事務局が提出書類や受付情報の審査や記載内容に不備がないかをチェックする。収集結果の集約や納品、コールセンター対応も担う。

 金融機関が開設している既存のWebサイトなどの申し込みチャネルと連携したり、精査した受付情報を金融機関指定のデータ形式にカスタマイズして提供したりできる。金融機関が紙の申込書で本人確認書類を収集する場合に必要となる記入内容の不備のチェックや、マイナンバーの収集業務などにかかる負担を軽減できるという。

 金融機関はサービス利用者の本人確認のためにマイナンバーを含む書類の提出を利用者に求める場面が増えている。銀行は2018年から預金口座に付番して管理できるようにすることが義務化され、利用者に任意でマイナンバーの提出を求めている。