独立系コンサルティング会社のジェクシードは2017年10月19日、米Oracleのパブリッククラウドサービス「Oracle Cloud」の販売を始めると発表した。Oracle Cloudを活用した第1弾のサービスとして、ERP(統合基幹業務システム)パッケージ「JD Edwards」をOracle Cloudに移行する「JDE Oracle Cloud 移行おまかせパック」を提供する。

 「JD Edwardsの導入企業の中心は中堅中小企業。オンプレミスでのサーバー管理に手間がかかり課題となっている一方で、JD Edwardsは長年使い続けたいという要望が強く、クラウド移行のニーズは高い」とジェクシードの野澤裕社長は説明する。同社はこれまで100社以上のJD Edwards導入を手掛け、運用に悩む顧客に対して新サービスを提案していく。

 JDE Oracle Cloud 移行おまかせパックでは、アセスメントから移行作業までを提供する。Oracle Cloudのパートナーとなったことから、おまかせパックを利用する顧客に対するOracle Cloudの販売も手掛ける。

 現在、日本国内には日本オラクル自身がPaaS(プラットフォーム・アズ・ア・サービス)やIaaS(インフラストラクチャー・アズ・ア・サービス)を提供するデータセンターを保有していない。そのため「このサービスでは、富士通が国内のデータセンターから提供するOracle Cloudの利用を想定している。顧客の中には海外のOracle Cloudのデータセンターを既に利用しているケースもある」(野澤社長)という。

 価格は個別見積もり。JD Edwardsをクラウド上で稼働させるためのバージョンアップサービスや、「AS/400」などのオフコンからの移行サービスも別途、用意する。Oracle Cloud上でJD Edwardsを利用することで、「米Oracleが提供するほかのSaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)などとも連携しやすくなるといったメリットもある」と野澤社長は話す。