NECは2017年10月19日、PCサーバー「Express5800」の新モデル3機種を発売した。11月14日に出荷開始する。8月に出荷した米インテルの新Xeonプロセッサ搭載モデルの下位機に当たる。サーバーとストレージを統合したハイパーコンバージド(HCI)型の製品も11月27日から順次提供を始める。

 発売したのは、タワー型の「Express5800/T120h」と、ラックマウント型1Uサーバーの「Express5800/R120h-1E」、同2Uサーバーの「Express5800/R120h-2E」の3機種と、HCI製品の「高密度」「スタンダード」「大容量」の3モデル。

 Express5800/T120hは最大28コア、Express5800/R120hシリーズは最大26コアの「Xeonスケーラブルプロセッサー」を2基搭載できる。オフィスフロアへの設置を想定するExpress5800/T120hについては、防塵フィルターをオプションで用意するほか、45度の環境での動作を保証する高温環境オプションを2018年1月以降に提供する。

タワー型の「Express5800/T120h」
タワー型の「Express5800/T120h」
(出所:NEC、以下同じ)
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ラックマウント型の1Uサーバー「Express5800/R120h-1E」。高さ2Uの「Express5800/R120h-2E」も用意
ラックマウント型の1Uサーバー「Express5800/R120h-1E」。高さ2Uの「Express5800/R120h-2E」も用意
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 2017年8月に提供を始めた遠隔診断サービス「サーバー診断カルテ」も利用できる。保守契約を結んだユーザーのExpressサーバーからドライブの負荷を収集し、1カ月分のログを解析して「所見あり」などと警告する。

 価格はT120hが49万6000円から、R120h-1Eが47万3000円から、R120h-2Eが53万2000円から(いずれも税別)。

 HCI製品は、2017年8月出荷の新Xeonプロセッサ搭載機をベースにした「NEC Hyper Converged System」を3モデル提供する。高密度モデルは「Express5800/D120h」ベースで、価格は478万6000円から。スタンダードモデルは「Express5800/R120h-1M」ベースで、同502万3000円から、大容量モデルは「Express5800/R120h-2M」ベースで、同520万6000円から(いずれも税別)。

 HCIの構成要素は、ストレージ仮想化ソフトに「VMware vSAN」または「Windows Server」を選択可能。管理ツールとして「NEC Hyper Converged System Console」が付属する。バックアップソフト「NEC Hyper Converged Backup Option」は180万円(税別)でオプション提供する。このうち、Windows ServerモデルとNEC Hyper Converged System Consoleは2018年第1四半期の提供を予定する。

「NEC Hyper Converged System Console」。画面は開発中のもの
「NEC Hyper Converged System Console」。画面は開発中のもの
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 HCI製品の導入や運用管理を支援するサービスも提供する。構築サービスは82万円から、保守サービスは53万9000円から(いずれも税別)。無償の「仮想化アセスメントサービス」のほか、物理サーバーから仮想化環境に無停止で移行できる有償サービス「Zerto仮想サーバ移行サービス」(価格は個別見積もり)も用意する。