アイスランドに本社を置く業務アプリケーションベンダーのAnnata(アナタ)は2017年10月2日、日本支店を開設し、日本市場に本格参入すると発表した。Annataは自動車や産業機器といった高額で長寿命な製品を管理するクラウドサービス「Annata 365 for Dynamics」を提供している。

 Annata 365 for Dynamicsは、自動車や産業機器などの製品に関連するデータを、製造後から廃棄まで一元管理することで、適正なサービス部品や価格の管理などを支援する機能を提供する。米MicrosoftのERP(統合基幹業務システム)「Dynamics 365」を基に開発したサービスで、ビッグデータ処理など米Microsoftのクラウドサービス「Microsoft Azure」の機能も利用できる。

 「産業機械の中には100年以上の利用期間を想定している製品もある。こうした製品は所有者や契約内容が何回も変わり、その内容を管理できないケースがほとんどだった」とAnnataのヨハン・ジョンソン President & EMEA Directorは指摘する。Annata 365 for Dynamicsは、「こうした問題を解決するために、製造したメーカーだけでなく、製品の管理を中心機能に置き、販売代理店や契約者などでも利用しやすいように使い勝手などを工夫している」(ヨハン氏)という。

アイスランドAnnataのヨハン・ジョンソン President & EMEA Director(左)とAnnata日本支店の岡 寛美カントリーゼネラルマネージャー(右)
アイスランドAnnataのヨハン・ジョンソン President & EMEA Director(左)とAnnata日本支店の岡 寛美カントリーゼネラルマネージャー(右)
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 日本支店のカントリーゼネラルマネージャーには岡 寛美氏が就任した。岡ゼネラルマネージャーは、日本に加え、中国や韓国を含む北アジアの責任者も務める。岡ゼネラルマネージャーは、「今後1年で日本支店の社員を5人までに増やし、日本語や日本の商習慣を分かったうえでのサポートを提供できるようにしたい」と話す。

 日本ではまず、日本に本社を置いてグローバル展開する企業の海外支社への導入を支援するほか、海外企業の日本法人への導入も支援する。2年前からPwCコンサルティングが日本国内のパートナーになっており、既に国内で2社の企業に導入されでいるという。今後「パートナーを3社以上に拡充したい」と岡ゼネラルマネージャーは話す。