日本IBMは2017年9月26日、東京・箱崎の本社でITインフラ・サービスの最新動向に関する説明会を開催した。同社 取締役専務執行役員 グローバル・テクノロジー・サービス事業本部長のヴィヴェック・マハジャン氏は、冒頭、ビジネス環境の変化にともない同社に求められる役割も変化していることを説明。IT投資による業務効率向上といった「IT成果」を達成するシステム・インテグレーターから「ビジネス成果を引き出すサービス・インテグレーター」へと変化していると語った。
マハジャン氏は、ITアウトソーシングやITインフラ構築を中心とした同社のグローバル・テクノロジー・サービス事業がIBMの売上の半分近くを占めていると説明。一方で、インフラビジネスにもクラウド化の流れが来ている現状に触れながら、「すべての顧客が単一のパブリッククラウドを使用しているわけではない。オンプレミスとの併用やマルチクラウドの利用で複雑性が増している」と指摘。「この複雑化には自動化で対応しなければならない」と見解を示した。
システムが複雑になると顧客が管理したりメンテナンスしたりするのは難しい。IT管理やメンテナンスなどを自動化できれば、障害を減らし、同時に復旧にかかる時間も短縮できるようになる。マハジャン氏は、自動化に効果的な同社のIT管理プラットフォームである「IBM Services Platform with Watson」を紹介。現在提供中の「Manage(管理)」サービスに加えて、2017年10月から「Optimize(最適化)」サービス、2018年第1四半期から「Design(デザイン)」サービスを提供することを明らかにした。