りそなホールディングス(HD)は2017年9月26日、近畿大阪銀行とみなと銀行、関西アーバン銀行の3地銀のシステム統合に関する方針を発表した。合計で400億円を投じて、3地銀の勘定系システムなどをりそなHDのシステムに統合する。統合完了後は年間50億円程度の運用コストを削減できる見通し。「りそなグループを含めたスケールメリットを生かして大規模開発や最先端技術の活用が可能になる」(りそなHD広報)。

 りそなHDは2017年11月から12月にかけて関西みらいフィナンシャルグループ(FG)を設立。3行は関西みらいFGの完全子会社となる。また関西アーバン銀行と近畿大阪銀行は2019年4月をめどに合併し、「関西みらい銀行」となる。

りそなホールディングスのWebサイトに掲載された「関西みらいフィナンシャルグループの創設」資料
りそなホールディングスのWebサイトに掲載された「関西みらいフィナンシャルグループの創設」資料
(出所:りそなホールディングス)
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 3行の勘定系システムなどをりそなHDのシステムに統合する。統合費用は合計で400億円を見込む。投資分が約300億円で、システム統合による特別損出・除却損として約100億円を想定する。

 統合は2段階で進める。まず関西アーバン銀行と近畿大阪銀行の2行のシステムを2019年度第2四半期(7~9月)に統合し、次にみなと銀行のシステムを2020年度第2四半期(7~9月)に統合する。りそなHDは「万全を期したうえで圧倒的なスピード感で実行する方針」としている。

 りそなHDはシステム統合によって(1)顧客サービスなどの機能向上、(2)関西みらいFG内サービスの機能向上、(3)事務から営業へのシフト、(4)システム運営の強化の4点を実現するという。