アマゾン ウェブ サービス ジャパンは2017年9月19日、東京リージョンで「AWS Greengrass」を2017年9月21日から提供すると発表した。AWS Greengrassはイベント駆動型コードを実行する「AWS Lambda」をIoT(インターネット・オブ・シングズ)機器に組み込めるサービスだ。

 説明会で同社の岡嵜禎技術本部長は「東京リージョンでAWS Greengrassを利用したいユーザーの声に応えた」と話した。同社によれば、IoT機器で処理するデータを国外に出したくないと考えるユーザー企業が増えているという。同サービスは既に米国東部(バージニア州北部)、米国西部(オレゴン州)リージョンなどで提供している。

アマゾン ウェブ サービス ジャパンの岡嵜禎技術本部長
アマゾン ウェブ サービス ジャパンの岡嵜禎技術本部長
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 AWS Greengrassの最大の利点はエッジデバイスに処理能力を持たせるので常にクラウド側と通信する必要がないことだ。安定した通信品質を確保できない環境に適する。必要最小限のデータだけをクラウドに送るので通信コストを減らせること、組み込みシステムに不慣れな開発者でもクラウドと同様のプログラミング環境で開発できることも利点だ。

 AWS Greengrassは米インテルのCPUや英アームのコアを備えたCPUで動作し、OSはUbuntuなどのLinuxに対応する。価格はデバイス1台あたり月額0.16ドル、または年額1.49ドルとなる。最大1万台のデバイスを利用でき、3台までは1年間無料という。従来のPythonに加えて、新たにNode.jsとJavaでもシステムを開発できるようにした。