トーンモバイルは2017年9月15日、都内で新サービスの発表会を開催し、「あんしん電話」などのシニア向け新サービスを発表した。

 発表会には石田宏樹社長が登壇(写真1)。「トーンモバイルのミッションは安心安全のためにテクノロジーを集中投下し、社会問題を解決していくことだ」と強調した。

写真1●トーンモバイルの石田宏樹社長
写真1●トーンモバイルの石田宏樹社長
(撮影:山口 健太、以下同じ)
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子どもの次はシニアのスマホ利用に注目

 トーンモバイルは最初に取り組んだ社会問題として「スマホ普及の遅れ」を挙げた。石田社長は「日本のMVNO(仮想移動体通信事業者)契約の普及率は2013年に2%しかなかったが、2016年には15%まで上昇した。同時期に欧米では50%に伸びており、日本でも今後は年率150%のペースで増えていく。同時に淘汰も進むだろう」と見通しを話した。

 一方、スマホの普及に伴い、スマホ利用中の問題が増加。子どものスマホ利用については、女性誌「VERY」と共同開発した「小学生のスマホ利用は夜10時まで」とする機能が好評を得ているとし、「2000万人の子ども市場に一定の解決策を提案できたと自負している」とした。

 石田社長が次に取り組むのはシニア層の社会問題だ。「振り込め詐欺を中心とした特殊詐欺は年間1万4154件発生しており、その8割以上が60歳以上のシニア層が狙われたものだ」と指摘した(写真2)。

写真2●振り込め詐欺を中心とした「特殊詐欺」件数が増加
写真2●振り込め詐欺を中心とした「特殊詐欺」件数が増加
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 こうした特殊詐欺の増加に石田氏は怒りを覚えるという。「我々が取り組んできた通信インフラを利用して、家族の愛情につけ込んだ犯罪が起こっている。テクノロジーを用いて特殊詐欺を撲滅する」と宣言した。