経済産業省は2017年9月15日、IT関連のスキル習得講座を対象にした「第四次産業革命スキル習得講座認定制度」の申請受け付けを開始したと発表した。教育事業者などから、人工知能(AI)やIoT(インターネット・オブ・シングズ)をはじめとする社会人向けスキル習得講座を募集し、要件を満たすものを経産大臣が認定する。厚生労働省との連携によって、認定講座の受講費用を一部補助する仕組みも設けられる予定だ。

 第四次産業革命スキル習得講座認定制度(通称:「Reスキル講座」)は高度で実践的なIT関連スキルを持つ技術者の育成を目的とする。AIやIoT、クラウド、セキュリティなどの分野が対象で、実践的なカリキュラムであることや、eラーニングなど社会人が受講しやすい仕組みを用意していることなどの要件を満たす講座を、経済産業大臣が認定する。認定によって受講を後押しし、技術者のスキルアップを促す狙い。

 厚労省による受講費用の補助も計画されている。同制度の認定講座のうち、厚労省が定める要件を満たすと「教育訓練給付制度(専門実践教育訓練)」の対象となる予定。同制度は自ら経費を負担してスキルアップを目指す人に対して、費用の一部を補助する雇用保険の給付制度である。雇用保険に加入中、または加入していたなど一定の条件を満たす人なら、最大で受講費用の7割の給付を受けられる見込み。

 経産省は2017年10月28日まで第四次産業革命スキル習得講座認定制度の講座申請を受け付ける。その後の審査を経て、認定講座を決定する。認定講座は2018年4月以降に開講される。