ネット通販のスマートショッピングは2017年9月13日、日用品や食料品を自動で購入できるデバイス「スマートマット」を発表した。お米などユーザーが定期的に購入する商品をスマートマットに乗せておくと、その減り具合を検知して購入を促す。同社は2018年のサービス開始を目指す。

スマートマット
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 定期的に購入する商品を簡単に注文できるデバイスとして、Amazon Dash Buttonが有名だ。これはボタンを押すだけで登録した商品を注文できる。これに対しスマートマットはボタンを押す手間が要らない。

 スマートマットで商品を購入する仕組みは次の通り。スマートマットに乗せる商品のバーコードを同社のWebサイトに登録しておく。同社は約30万件の商品情報を持っており、商品の消費前の重さを事前に把握している。スマートマットは1時間に1回ほどの頻度で質量の計測を行い、無線LAN経由でサーバーに情報を送る。一定の質量を下回ると、最安値の店舗を探し出してユーザーにメールを送り、購入許可を求める仕組みだ。

 同社は法人向け事業も想定する。オフィスにスマートマットを導入すれば、総務担当者がボトル飲料やコピー用紙などを発注する手間を省ける。飲食店で取り扱う業務用の酒類を自動で補充することもできる。

日用品や食料品での利用を想定する
日用品や食料品での利用を想定する
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 林英俊代表取締役はスマートマットについて「通信する体重計のようなもの。買い物を便利にする究極のコンシェルジュだ」と語る。林氏はアマゾンジャパンのプロダクトマネージャーとして定期購入サービスを立ち上げた経歴を持つ。同社は2017年にテストマーケティングを実施し、販売パートナーや生産パートナーを見極める予定だ。スマートマットによる自動購入について、2022年に総額100億円を目指すとした。

 2016年、同事業は情報処理推進機構(IPA)の「先進的IoTプロジェクト支援事業」に採択されている。

スマートショッピングの林英俊代表取締役
スマートショッピングの林英俊代表取締役
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