熊本県、NTT西日本、NTTコミュニケーションズは2017年9月6日、熊本県大津町の学校と台湾高雄市の学校を結ぶ「ICTつながる学校」の共同事業を10月5日から実施すると発表した。

 両エリアの学校にテレビ会議システムなどを導入して、生徒間のリアルタイムかつ臨場感あふれるコミュニケーションの実現を図る。この仕組みを導入により、「両校の生徒が積極的に国際交流を図りグローバルな感性を醸成する」ことに貢献できると期待する。

 システムは大きく三つから構成する。一つめは、フルHDのTV会議システムと等身大の大画面(170インチ)を教室に導入する。これにより、あたかも同じ空間で一緒に授業を受けているような臨場感あふれる国際交流授業環境の実現を図る。

図●ICTつながる学校の概要
図●ICTつながる学校の概要
(発表資料から)
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 二つめは、翻訳支援機能の提供である。これにより、新しい交流授業の形態を実現し、生徒間コミュニケーションを支援する。

 三つめは、フリースペースでのテレビ電話の導入である。廊下などに、光BOX+を活用したテレビ電話を導入、55インチのモニタに映像を映し出す。これにより、授業以外の場においても生徒間の自発的な交流によるコミュニケーションの活性化を図る。

 NTT西日本などは、この事業の検証で得られる知見を生かし、遠隔授業や国際交流に関する取り組みをより一層加速するとともに、2019年に熊本県で開催予定の国際スポーツ大会(「ラグビーワールドカップ2019」「女子ハンドボール世界選手権大会」)や観光振興など幅広い分野への活用を目指していく。

 今回の事業は、熊本県、熊本市、NTT西日本が検討を進めている「スマートひかりタウン熊本」プロジェクトの一環として実施する。なお、熊本県、熊本市と台湾 高雄市は、2017年1月に友好交流協定を締結していた。

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