韓国サムスン電子は2017年8月23日(米国時間)、米ニューヨークで新製品発表イベント「Galaxy Unpacked 2017」を開催し、Galaxy Note8を発表した(写真1)。9月15日に世界各国で販売を開始する。

写真●Galaxy Note8を発表
写真●Galaxy Note8を発表
(撮影:山口 健太、以下同じ)
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 米国では大手キャリアが発表会翌日の8月24日からの予約を開始し、9月15日に発売する。端末本体の価格は、Verizon Wirelessで960ドル、T-Mobile USで930ドルとなっている。

 発表会には、サムスン電子のMobile Communication Business担当PresidentであるDJ Koh氏が登壇(写真2)。Galaxy Note7の発火問題を振り返り、「昨年、起きたことを決して我々は忘れていない。Noteユーザーの期待に応えるため、全力で取り組んできた」と語った。

写真2●サムスン電子 Mobile Communication Business PresidentのDJ Koh氏
写真2●サムスン電子 Mobile Communication Business PresidentのDJ Koh氏
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 一連の問題があったにも関わらず、Noteユーザーのロイヤルティーは依然として高いという。2017年7月の調査では、85%のNoteユーザーが同機種を友達に薦めると回答しており、74%が所有した中で最高の端末だと答えた(写真3)。「我々のもとにとどまってくれた、世界中のNoteユーザーとコミュニティに心から感謝する」とKoh氏は述べた。

写真3●発火問題後もNoteユーザーのロイヤルティーは高い
写真3●発火問題後もNoteユーザーのロイヤルティーは高い
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 こうした背景を踏まえ、最新モデルとしてGalaxy Note8を発表。「インフィニティディスプレイとSペン、デュアルカメラを組み合わせた。偉大なことを成し遂げたい人のための、不可能を可能にするスマートフォンだ」(Koh氏)と紹介した。

Galaxy Note8は「PCよりも高性能」

 Galaxy Note8の詳細については、Product Strategy担当Senior Vice PresidentのJustin Denison氏が登壇。「S8シリーズで好評だったインフィニティディスプレイとSペンを、初めて組み合わせた。大きな夢を持っている人のための端末だ」と紹介した(写真4)。

写真4●サムスン電子 Product Strategy担当Senior Vice PresidentのJustin Denison氏
写真4●サムスン電子 Product Strategy担当Senior Vice PresidentのJustin Denison氏
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 6.3インチのディスプレイはGalaxy S8+よりも0.1インチ大きく、Noteシリーズとして最大になる(写真5)。一方で、ペンによる書きやすさを意識し、フラットな面積をなるべく広く取りつつ、本体幅は片手で持ちやすい横幅を維持したという。

写真5●本体前面のほとんどを占める「インフィニティディスプレイ」
写真5●本体前面のほとんどを占める「インフィニティディスプレイ」
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 縦横比はS8シリーズと同じく、ほぼ2:1となる「18.5:9」を採用。縦に長いコンテンツの閲覧では、スクロールの回数を減らすことができる。入力時には読み書きの領域を広く取ることで、クリエイティビティやプロダクティビティを最大限に引き上げることを狙いとしたという。

 Noteシリーズとして、最も高性能なスマートフォンであることもアピールした。「Noteシリーズは、モバイルデバイスに対する期待を常に超えてきた。Note8では10nmプロセスの最新CPUと6GBのメモリーにより、たいていのPCを上回るパフォーマンスを得られる」(Denison氏)と語った。

 S8シリーズ同様、認証方式はパターンや指紋認証に加え、顔認証や虹彩認証など、6種類に対応する(写真6)。ビジネス利用の例としては、ヘルスケアや建設の現場などで需要が高まっている、端末に触れることのない非接触での認証に対応できる点を強調した。

写真6●6種類の認証方式に対応
写真6●6種類の認証方式に対応
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