シスコシステムズは2017年8月3日、2021年までの世界のIPトラフィックを予測した「Cisco Visual Networking Index」の結果の詳細について記者説明会を行った。世界のIPトラフィックの年間平均成長率(CAGR)は24%で、日本は26%と高い伸びを続けると予測。世界のIPトラフィックは2021年に2016年の3倍に当たる年間3.3ゼタバイトに達し、ゼタバイト時代が到来するという。ゼタバイトは1000エクサバイト、100万ペタバイトである。

米シスコ バイスプレジデント 戦略・テクノロジー・イノベーション担当のダグ・ウェブスター(Doug Webster)氏(撮影:林 徹、以下同じ)
米シスコ バイスプレジデント 戦略・テクノロジー・イノベーション担当のダグ・ウェブスター(Doug Webster)氏(撮影:林 徹、以下同じ)
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インターネットトラフィックはペタ時代、エクサ時代を経てゼタバイト時代へと突入する
インターネットトラフィックはペタ時代、エクサ時代を経てゼタバイト時代へと突入する
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 シスコによると、日本と世界のインターネットトラフィックの傾向にはやや差があるという。進んだ日本のインターネット環境はユーザー数こそあまり伸びないが、IoTデバイスの伸びが大きい。ウェブスター氏は2021年の世界のブロードバンド速度よりも、現在の日本のブロードバンド速度が速いと指摘。一方、インターネットの通信量をけん引しているビデオ視聴に関しては世界のほうが日本よりも低いという結果となっている。これは日本がよりモバイル指向にあるからだと分析している。

日本のインターネットトラフィックは引き続き伸びるが、ユーザー数には伸びしろがないと予測。ビデオ視聴の割合も世界と比較すると少ない
日本のインターネットトラフィックは引き続き伸びるが、ユーザー数には伸びしろがないと予測。ビデオ視聴の割合も世界と比較すると少ない
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