KDDIは2017年8月2日、IoT(Internet of Things)向けの通信サービスを提供するソラコムを連結子会社化すると正式に発表した。8月下旬までにソラコムの株式の取得を目指す。「当初はソラコムの株式の過半を超えるレベルで取得し、最終的には100%を取得したい」(KDDI広報)としている。

 KDDIとソラコムは連名で、今回の買収について「KDDIのIoTビジネス基盤とソラコムの通信プラットフォームの連携により、国内はもとよりグローバルにも通じるIoTプラットフォームの構築を強力に推進するため」と説明した。

 ソラコムの玉川憲社長は公式ブログの中で、「日本発のテクノロジー・スタートアップとして2年半前に創業したソラコムにとって、大きなマイルストーンであり、非常に嬉しく思う」との声明を発表。

 ソラコム側から見た買収の位置づけについて、「これまで単独では届かなかった領域に道を拓くエントランスだと考えている」としている。買収のきっかけは2016年12月に提供を開始したIoT回線サービス「KDDI IoTコネクト Air」を共同開発したことだったという。

 ソラコムが現在提供中のサービスは、既存顧客だけでなく新規顧客も引き続き利用できる。買収額について200億円との報道もあったが、「非公表」(KDDI広報)としている。

 ソラコムは2014年に創業し、IoT向けの通信サービスやクラウドを利用するための認証サービスなどをセットで提供。120カ国以上の国と地域でサービスを提供し、国内外で7000以上の顧客を得ている。