ソニーネットワークコミュニケーションズは2017年8月1日、記者発表会を開催し、MVNOサービス「nuroモバイル」の新サービスを発表した。

 発表会には、同社モバイル事業部門ビジネス開発部の細井邦俊部長が登壇(写真1)。MVNO事業について、「2016年10月1日に様々なサービスを統合してnuroモバイルが始まった。2017年2月には時間定額や音声定額を追加し、今回はさらにお客様の声に応えるべくサービスを拡充する」と意気込みを語った。

写真1●ソニーネットワークコミュニケーションズ モバイル事業部門 ビジネス開発部の細井邦俊部長
写真1●ソニーネットワークコミュニケーションズ モバイル事業部門 ビジネス開発部の細井邦俊部長
(撮影:山口 健太、以下同じ)
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MVNO初の「データ前借り」に対応

 新サービスとして、データが足りないときに翌月分を前借りできる「データ前借り」、5分だった音声かけ放題を「10分かけ放題」に延長、深夜の時間帯のみ無制限に使える「深夜割」、端末補償や設定サポートなどのサービス拡充、という4つを発表した。8月1日に提供を開始する。

 データ前借りは、1GB刻みプランを対象に、10MB以上1MB単位で最大2GBまでの容量を翌月分から前借りできる(写真2)。前借り回数は無制限で、前借りの料金は無料とした。同社によれば国内MVNOとして初のサービスになる。

写真2●翌月分からデータを前借りできる
写真2●翌月分からデータを前借りできる
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 「利用者の声を聞くと、データが足りなくなるのは29日、30日などの月末で、追加購入でチャージするまでもない、との声が多かった」(細井氏)という。そこでデータ容量を前借りできるようにして、利便性を高める。

 ただしシステム上の処理が複雑になるため、月末日には申し込めない。前借りを申し込めるのは、月末日の前日までになる。

 従来通り、データが余った場合は「翌月繰越」、ユーザー間で融通し合う「パケットギフト」、追加購入による「チャージ」にも対応する。これに「前借り」を加えたことで、「ユーザーの利用スタイルに合わせて、4通りのパケット活用法を提供する」(細井氏)とアピールした(写真3)。

写真3●4通りのパケット活用ニーズに対応
写真3●4通りのパケット活用ニーズに対応
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 音声定額は、料金を月額800円に据え置いたまま、5分から10分に延長した(写真4)。10分以内の国内通話は回数無制限で、10分を超えた場合は30秒10円。既存の5分かけ放題のユーザーは自動的に10分に延長される。

写真4●音声定額は「10分」かけ放題に
写真4●音声定額は「10分」かけ放題に
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 料金プランの例としては、音声SIMの2GBプランで音声定額を組み合わせた場合に月額2200円、500MBまで無料で使える同社の「0 SIM」と音声定額では月額1500円(いずれも税別)との数字を挙げた(写真5)。

写真5●料金プランの例
写真5●料金プランの例
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