NTTデータ グローバルソリューションズは2017年7月31日、小売や商社、外食業界の中堅企業に向けたクラウドサービス「GBMT(Global Business Model for Trading Company) Cloud with SAP S/4HANA」の提供を始めたと発表した。

 このサービスには、顧客である中堅企業の基幹系システムを、ERP(統合基幹業務システム)パッケージの「SAP S/4HANA」をベースにクラウド上に構築するサービスに、SAPのライセンス、運用・保守サービスなどをセットにしたものだ。

 基幹系システムの構築には、NTTデータ グローバルソリューションズが用意した、パラメータ設定や追加開発プログラム群であるテンプレート「GBMT for use with SAP S/4HANA」を使う。

写真●NTTデータ グローバルソリューションズが提供するテンプレート「GBMT for use with SAP S/4HANA」の概念図
写真●NTTデータ グローバルソリューションズが提供するテンプレート「GBMT for use with SAP S/4HANA」の概念図
出所:NTTデータ グローバルソリューションズ
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 テンプレートは、販売管理や在庫購買管理、財務会計、管理会計など、業務ごとにそろえる。このテンプレートを使うことで、最短約5カ月の期間で導入できるという。さらにクラウドも活用することで、TCO(総所有コスト)を、オンプレミスのシステムを導入する場合に比べて、30%ほど抑制できるとしている。

 サービスではさらに、SAPのBI(ビジネスインテリジェンス)ソリューション「SAP BusinessObjects」を使って、業務プロセスに関する予測や分析などができるようにもしていく。

 NTTデータ グローバルソリューションズは、NTTデータグループのSAP専業システムインテグレータだ。2016年11月には、製造業や流通、サービス業向けに、インメモリーデータベースソフトである「SAP HANA」を基盤に稼働するERPパッケージ「SAP S/4HANA」を使って基幹系システムを、Amazon Web Services上に構築して運用するサービスを発表している。今回は中堅企業をターゲットにして、サービス拡大を図る。