ヤフーは2017年7月28日、2017年4~6月期の連結決算を発表した。売上高は前年同期比4.1%増の2127億2900万円、営業利益は同2.6%増の522億900万円と増収増益だった。増益の理由として、同社は既存事業の成長や子会社アスクルで発生した物流センターの火災にかかわる保険金収入などを挙げた。

 主力である「コマース事業」の売上高は前年同期比4.7%増の1442億4500万円、営業利益は13.8%増の249億5400万円だった。「Yahoo!ショッピング」や「LOHACO」といったショッピング事業の取扱高が前年同期比で39.9%増えた。

 宮坂学社長はショッピング事業の取扱高増について、「ソフトバンクとの連携が貢献した」と述べた。同社は2017年6月、ソフトバンクのスマートフォン利用者向けに「Yahoo!プレミアム」の全特典が使い放題となるサービスの提供を始めた。ヤフーのサービス利用者増が、ショッピングの活性化につながったとみる。

ヤフーの宮坂学社長
ヤフーの宮坂学社長
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 Yahoo! JAPANなどを含む「メディア事業」の売上高は前年同期比3.2%増の675億7100万円、営業利益は0.5%増の383億300万円だった。検索連動型広告の売上高が継続的な機能改善などにより増加した。特にスマートフォン向けの広告が拡大しているという。

 2018年3月期の連結業績予想について、同社は2017年3月期を上回る売上高を見込む。営業利益については、既存事業が成長する一方で設備投資や販売促進活動の拡大により、1750億円~1850億円を予想する。