業務システム開発のテンダは2017年7月25日、Webサイトを定期的に巡回して掲載データを集めるシステムであるWebクローラーの提供を始めた。ECサイトや価格比較サイトのリンクをたどり、商品や口コミといった掲載データを集める。特定のWebサイトだけでなく、将来は人工知能(AI)と連動して不特定サイトも巡回できるようにする。企業が自社商品の価格を確認したり、競合他社や自社の評判を調べたりといった需要を見込む。

システムの概要
システムの概要
(出所:テンダ)
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 システムの名称は「Crawl Krei(クロールクレイ)」。クラウドサービスとして提供する。

 利用企業は巡回するWebサイトや、そのWebサイトでの検索キーワード、検索結果からコピーするデータ項目などを指定。巡回する日時の間隔も指定可能。取得したデータはCSVなどの形式で保存したり、利用企業の社内システムのデータベースに直接格納したりできる。

 想定用途の一つが消費財や家電のメーカーによる自社商品の価格調査だ。ECサイトや価格比較サイトなどを巡回して、価格の動向を調べる。家電量販店の運営企業が競合他社の販売価格を調べたり、アパレルのECサイトがファッション関連の情報を集めたりといった用途も見込む。こうした作業はアルバイトなどが人手でするケースが多いが、Webクローラーを使うと安価かつ正確に実施できる。

 同社はAIと連動した機能強化を予定する。利用企業がキーワードを指定すると、巡回対象のサイトをWebクローラーが学習して、不特定多数のサイトを効率的に巡回できるようにする計画だ。

 利用料金は対象のWebサイトが1件の場合で初期費用が10万円から、月額費用が5万円から。5件の場合でそれぞれ30万円から、10万円からなど。