製薬会社MSDは2017年7月18日、サイバー攻撃を受け、被害状況の告知だけに使っていた同社のWebサイトを、通常時の状態に戻した。サイバー攻撃は、ランサムウエア「新型Petya」を使って、6月27日に大規模なシステム障害を世界中で引き起こしたもの。
同社は、米メルク・アンド・カンパニーの日本法人。メルクグループのどこかで新型Petyaに感染し、グループ全体のメールや流通、財務など、広範囲なシステムで障害が発生していた。Webサイトの更新システムにも悪影響が出る可能性があり、被害状況と復旧の様子を確実に告知するために表示を6月30日に切り替えていたとしている。
メールシステムは7月5日に復旧し、7月18日までにWebサイトの更新システムに異常がないことを確認して、通常時のWebサイトを再開した。流通システムもほぼ復旧したが、「メルク全体の完全復旧時期は未定」(MSD広報)としている。なおMSDによれば、メルクで新型Petyaに最初に感染した国は日本以外だという。