東急ハンズは2017年9月末にも、全ての社内システムをパブリッククラウドへ移行し、社内サーバーを撤廃する。ITproの取材で2017年7月14日に明らかになった。ネットベンチャーなどを除けば、パブリッククラウドだけで社内システムを運用する企業は珍しい。大手企業でも将来的にパブリッククラウドへの完全移行を目指している企業はあるが、東急ハンズは他社に先んじた格好だ。

 移行対象の社内システムは、小売業の基幹システムであるマーチャンダイジング(MD)システム、POSサーバー、会計システム、人事システムなど。これらを米アマゾン・ドット・コムの「Amazon Web Services(AWS)」で稼働させる。メールシステムやスケジュール管理システム、ファイルサーバーについては米グーグルの「G Suite」を利用する。

 東急ハンズがクラウドの本格活用を始めたのは2012年。その後、自社データセンターにあったシステムをクラウドへ順次移行してきた。このたび最後のシステム移行にめどが立ち、社内サーバーを撤廃する見通しがついた。