インテルは2017年7月12日、サーバー向けの新CPU「Xeonスケーラブル・プロセッサー」を発表した。演算コアの接続方式やキャッシュ構造を見直すなどで性能を大幅に高めたほか、サブブランドを一新。これまでの「E5」「E7」から「Platinum」「Gold」「Silver」「Bronze」にした。最大コア数は28個。同時に56スレッドを実行できる。

 これまでXeonは、2ソケット対応の「Xeon E5」(Grantley-EPプラットフォーム)と4ソケット以上で利用できる「Xeon E7」(Bricklandプラットフォーム)に分かれていた。今回、これらの製品ラインアップをXeonスケーラブル・プロセッサーとして統合。「Purleyプラットフォーム」に1本化した。Xeonスケーラブル・プロセッサーそのものは「Skylake-SP」との開発コード名で呼ばれていた製品。Purleyプラットフォームは次のCPU「Cascade Lake」(開発コード名)も利用できる。

Xeonプロセッサーのロードマップ
Xeonプロセッサーのロードマップ
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 Xeonスケーラブル・プロセッサーはコア数や対応メモリー、CPU間接続の速度などが異なる4つのブランドで構成される。最上位はXeon Platinum 8100シリーズ。最大コア数は28で、同時に56スレッドを実行可能。最も動作周波数が高いモデルは3.6GHzで動作する。2/4/8ソケットのサーバーで利用できる。

 Platinumの下はXeon Gold 6100シリーズ。最大22コア(44スレッド)で、最高3.5GHzで動作するモデルがある。2/4ソケットのサーバーで利用可能。Xeon Gold 5100シリーズは、6100の下位で最大コア数は14。対応メモリーがDDR4-2400までとなる。このほか、最大12コアのXeon Silver 4100シリーズ、最大8コアのXeon Bronze 3100シリーズがある。いずれも2ソケットサーバーで利用可能だ。

Platinum、Gold、Silver、Bronzeのサブブランドに分かれた
Platinum、Gold、Silver、Bronzeのサブブランドに分かれた
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 Xeonスケーラブル・プロセッサーは、演算コアそのもの、コア間接続、キャッシュ構成、メモリーコントローラー、CPU間接続などを改良。インテルは、チップセットなどを含めた、サーバープラットフォーム全域にわたって変更した。これにより性能が向上。従来製品と新製品の上位モデル同士の比較では、2ソケット対応品は平均で1.65倍、4ソケット対応品は平均1.5倍の性能向上が得られるという。

Xeonスケーラブル・プロセッサーの改良は多岐にわたる
Xeonスケーラブル・プロセッサーの改良は多岐にわたる
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2ソケットサーバーでのベンチマークテスト結果
2ソケットサーバーでのベンチマークテスト結果
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4ソケットサーバーでのベンチマークテスト結果
4ソケットサーバーでのベンチマークテスト結果
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様々な実アプリケーションで性能を発揮できるとアピール
様々な実アプリケーションで性能を発揮できるとアピール
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