アビームコンサルティングは2017年7月11日、ERP(統合基幹業務システム)による業務処理をソフトウエアで自動化するサービスを始めた。PCを使った定型的な事務作業を自動化する技術「RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)」を活用。欧州SAP製ERPを使った業務の数値チェックやデータ登録といった作業を自動的に実行し、事務作業の負担を軽減する。

 サービスの名称は「ERP Automation Robot For SAP ERP」。RPA分野の大手RPAテクノロジーズと協業する。RPAは人間のPC操作を記録して再現するソフトウエアを使った、事務作業効率化の技術。アビームはRPAテクノロジーズが開発する「BizRobo!」を活用し、SAP ERPで実行する事務作業を自動化するプログラムの半完成品を開発して顧客企業に提供する。アビーム自身が半完成品プログラムを基に顧客企業に合わせた自動化プログラムを完成させるほか、顧客企業自身も自動化プログラムを効率的に作れるようにする。

 対象の事務作業は会計とSCMの2分野。会計分野については、子会社や部門からの決算情報の収集、未転記伝票の自動チェック、未払いや未入金のチェック、各種マスターデータの登録やチェック、ネット上にある為替レートデータの収集や登録など。SCM分野では生産実績データの一括アップロード、受注データの登録や担当者への受注結果連絡メールの送信、発注書の発行、仕入れ先データの取得などだ。

 会計やSCMの他業務も含めて、対象の業務は順次拡充する。「SAP S/4HANA」を自動化するための半完成品プログラムも開発する。