ゲーム動画のネット配信を手掛ける世界最大手、米Twitch(ツイッチ)が日本市場の攻略を本格化することが2017年7月10日、日経コンピュータの取材で分かった。様々な特典が得られる有料サービスなど、海外だけで提供しているサービスを、今冬以降に順次日本へ投入する。ゲームをスポーツ競技のように楽しむeスポーツの人気上昇を背景に、日本での勢力拡大を図る。

 Twitchは2011年設立で、PCや据え置き型ゲーム機のゲームをプレーしている画面を、インターネットで生中継するサービスを手掛ける世界最大手。世界の視聴者数は1日当たり1000万人で、一人当たり毎日2時間近く視聴する。視聴は基本無料で、広告料金のほか、広告表示なしの有料版などを収益源とする。2014年に米アマゾン・ドットコムが当時最高額の1000億円で買収したことで話題になった。

 投入準備を進めているサービスの一つが「Twitchプライム」。アマゾンの月額定額サービス「Amazonプライム」利用者へ、Twitchの有料チャンネルを見られるようにしたりゲームで使えるアイテムを提供したりする。現在、日本向けに提供しているのはゲーム動画の視聴と配信という最も基本的な機能にとどまる。