NTT西日本とNTTスマートコネクトは2017年7月3日、日本マイクロソフトが提供するMicrosoft Azureに、国立情報学研究所(NII)が提供する学術情報ネットワーク(SINET)を介して閉域網で接続するソリューションの提供を、同日に開始したと発表した。アカデミック向け新プランとして展開していく。

 具体的には、SINET、NTTスマートコネクトが提供している「クラウド クロス コネクト」、NTT西日本の閉域ネットワークサービスなどを組み合わせることにより、各大学の利用者やデータセンターから、インターネットを介さない安定したセキュアなネットワーク環境でAzureへの接続を実現するとしている。SINETとは、日本全国の大学や研究機関などの学術情報基盤としてNIIが構築、運用している情報通信ネットワークのことである。

図1●ソリューションの概要
図1●ソリューションの概要
(発表資料から)
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 新しいサービスの特徴として、「SINETのアクセスポイントが47都道府県全てに設置されているため、利用者にとってAzureへのアクセスポイントが大幅に増加」「Azureの閉域網接続サービスを利用するために必要なBGPルーターは、NTTスマートコネクトが用意して運用・管理するので、安価に利用環境を実現」「利用拠点からはスタティックルーティングで接続が可能であり、環境構築にあたり高度な専門スキルは不要」などを挙げる。

図2●何の解決を図ったか
図2●何の解決を図ったか
(発表資料から)
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 日本マイクロソフトは、NTT西日本らの発表資料に対して、「多くの大学・研究機関から要望を寄せられていたSINET経由でのMicrosoft Azureの利用が可能となる」などの内容の歓迎コメントを寄せている。

 NTT西日本では今後、日本マイクロソフトが提供を予定している大学ICT推進協議会(AXIES)の会員大学向け「Microsoft Azure定額プラン」と今回のソリューションを用いた新たなサービスの提供を予定する。

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