家電製品などの保証書の情報を管理するクラウドサービスを手掛けるWarrantee(ワランティ)は2017年7月3日、スマートフォンを使って1日単位で加入できる損害保険サービスを発表した。東京海上日動火災保険など4社と協業。デジタルカメラや家電製品に1日当たり数十円からの負担で保険をかけられる。

「Warrantee Now(ワランティ・ナウ)」の画面
「Warrantee Now(ワランティ・ナウ)」の画面
(出所:Warrantee)
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 新サービスの名称は「Warrantee Now(ワランティ・ナウ)」。8月にも提供を始める。東京海上日動のほか、三井住友海上火災保険、あいおいニッセイ同和損害保険、三井物産インシュアランスが参加する。

 新サービスは保険をITで変革する「インシュアテック」の取り組みの一環だ。利用者はスマホアプリを使い、いつでもその場で保険に加入できる。保険をかけたい製品の写真を事前に撮影し、アプリに登録。保険をかける際には製品を呼び出し、保険を適用する時間を設定するなどの操作を実施する。

 新サービスで保険をかけられるのはデジカメのほかテレビやデジタルレコーダー、冷蔵庫、洗濯機、エアコンなど家電全般。保険料はデジカメやデジタル家電なら1日(24時間)当たり39円から、冷蔵庫などの白物家電なら同19円からだ。

東京海上日動の大塚祐介常務執行役員(右)は「デジタル技術を使って新たなマーケットの創出につながる」と判断し、Warrantee庄野社長との協業を決めた
東京海上日動の大塚祐介常務執行役員(右)は「デジタル技術を使って新たなマーケットの創出につながる」と判断し、Warrantee庄野社長との協業を決めた
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 補償内容はモノ(動産)に対する既存の動産総合保険と同様。ただ従来の動産総合保険は契約期間が1年など長期で、保険料も数千円を一度に支払う必要があった。新サービスは「利用者が気に入っているもの、大切にしているものに、柔軟に保険をかけられる」(Warranteeの庄野裕介社長)。

 保障の範囲は自然故障、破損、水濡れ。将来的には紛失や盗難も保障する。1年後をメドに10万人の保険加入者獲得を目指す。