楽天生命保険は2017年6月30日、保険業務をITで変革する「インシュアテック」に関する研究組織を7月1日付で設立すると発表した。人工知能(AI)やデータ分析の技術を活用し、生保の新商品や新サービスの開発や保険申し込み手順の効率化に取り組む。

 新組織の名称は「楽天生命技術ラボ」。楽天の執行役員で楽天技術研究所代表の森正弥氏が所長に就く。

 新組織では機械学習や深層学習を生保分野に応用し、新商品開発や業務効率化、事業予測に役立つ統計解析モデルの構築などに取り組む。2018年内にも保険の加入手続きや査定といった業務の効率化、匿名処理した健康診断や医療のデータを使った解約率の分析などを進める。

 楽天生命は2016年にインシュアテック専門の事業組織を設立。2017年2月には女性を対象に、スマートフォンを使って生理日や基礎体温を管理できるサービスを始めた。新たな研究組織では既存サービスの利用実績も生かしながら、「実務と基礎研究の両面から新たな保険商品の開発に取り組む」(同社)。