ユーザックシステムは2017年6月28日、Webブラウザの操作を自動化するRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)ソフトの新版「Autoブラウザ名人 Ver.6」を発売すると発表した。開発を効率化する機能を追加したり、ライセンス体系を見直したりした。

画面●Autoブラウザ名人の開発環境では、自動化したいパソコン操作が表形式で記録される。操作の条件などの編集作業もこの表で行う
画面●Autoブラウザ名人の開発環境では、自動化したいパソコン操作が表形式で記録される。操作の条件などの編集作業もこの表で行う
(出所:ユーザックシステム)
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 Autoブラウザ名人は、開発環境とパソコン上などで動作する実行環境で構成する。まず開発環境で自動化するパソコン操作のスクリプトを開発。その後、実行環境にスクリプトを移行して、パソコン操作の自動化を図る。

 開発環境では、開発者が実際にパソコンを操作すると、その操作の手順が自動で記録される。記録された操作の手順は、表形式のスクリプトに整理される。開発者はこのスクリプトに、「操作する日時によって、入力する日付が違う」といった条件を埋め込むなどして編集。実行環境に移行すると、その手順で自動処理される。

 新版では、開発環境のスクリプトのうち、「ログイン処理」「ファイルを取り込んだ後、名前を変えて決められたフォルダに格納する」といった定型的な操作を、ソフトウエアの部品にして、再利用できるようにした。

 例えばログイン処理の場合、パソコン操作で自動入力するユーザーIDやパスワードを設定で変更できる部品をあらかじめ開発しておく。「こうした部品を、同様のパソコン操作を自動化するスクリプトの開発に再利用することで、開発生産性を30%以上向上できる」と、ユーザックシステムの小ノ島尚博取締役マーケティング本部長は説明する。

 一方、新版で行ったライセンス体系を見直しでは、開発版と実行版の両方で、1年、3年、5年とライセンスの期間を選べるようにした。実行環境を含む開発版は16万円(1年ライセンス)から、実行環境のみの実行版は3万9000円(1年ライセンス)から。