ソニーは2017年6月27日、ディープラーニングのプログラム開発に使うフレームワーク「Neural Network Libraries(NNabla )」をオープンソースとして公開した。同フレームワークのコアはC++11で記述されており、開発言語としてはPythonを利用できる。

Neural Network LibrariesのWebサイト
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 コアライブラリーは、米エヌビディアが提供する開発環境「CUDA」に対応し、同社製のGPUで高速に並列処理を実行できる。配布ライセンスはApache License 2.0である。

 ソニーは、人工知能(AI)を活用したビジネスが活発化している中でオープンソース化することで、開発コミュニティーによるフレームワークの強化を狙う。「このフレームワークで、AV機器のプログラムなどを開発することが多かった。オープン化することで、テレビや冷蔵庫などの家電、ロボットなどで、新たなサービスが生まれることを期待している」(ソニー広報)。

 ソニーは1990年代から機械学習技術を開発しており、2010年ごろからは本格的にディープラーニング技術の開発を始めている。ディープラーニングは特に画像認識や音声認識などに強みがある。ソニーはこのフレームワークを使って画像認識技術を開発し、スマートフォン「Xperia」やゲーム機の「PlayStation 4」で活用しているという。