米Googleは現地時間2017年6月22日、新しい仮想現実(VR)ビデオフォーマット「VR180」を発表した。360度ではなく、前方180度の立体(3D)映像体験に焦点を当てる。

 新フォーマットは、同社のVRプラットフォーム「Daydream」とビデオ共有サービス「YouTube」の両チームが共同で開発した。

 VR180ビデオは、Googleの簡易型VRヘッドセット「Cardboard」やDaydream対応ヘッドマウントディスプレイ(HMD)、あるいはソニーの「PlayStation VR」を通して見ることで、高解像ビデオを3Dで楽しめる。ライブストリーミングにも対応する。ただし前方を向いた状態に限られ、後方の映像を見ることはできない。

 クリエーターは通常のカメラで撮影するように動画を撮り、使い慣れた編集ツールを使って、手軽にVR180ビデオを作成できるようになる。近いうちに、米Adobe Systemsの「Adobe Premiere Pro」がVR180をサポートする予定という。

 また現在、中国Lenovo Group(聯想集団)、中国YI Technology(小蟻科技)、韓国LG ElectronicsがVR180対応カメラの開発に取り組んでおり、最初の製品は今年の冬に発売される見込み。小型オートフォーカスカメラと同様に使いやすく、同程度の価格帯になる見通し。VR180ビデオを撮影して簡単にYouTubeにアップロードしたりライブ配信したりできる。

 GoogleはVR180ビデオのサンプルをYouTube上で公開している。

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