フィンランドNokia(ノキア)は2017年6月21日、デジタルヘルスに特化した製品群を日本で発売すると発表した。ノキアブランドのコンシューマ製品を国内展開するのは、同社が2008年に携帯端末事業から撤退して以来。「コンシューママーケットに10年ぶりに戻る」(Nokia Technologies Japan 統括責任者 守屋文彦氏)ことになる(写真1)。

写真1●ノキアブランドのコンシューマ市場国内再参入を発表したNokia Technologies デジタルヘルス アジア・マーケティング責任者のジュリアン・ド・プレオモン氏(右)とNokia Technologies Japan 統括責任者の守屋 文彦氏
写真1●ノキアブランドのコンシューマ市場国内再参入を発表したNokia Technologies デジタルヘルス アジア・マーケティング責任者のジュリアン・ド・プレオモン氏(右)とNokia Technologies Japan 統括責任者の守屋 文彦氏
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 国内に投入する製品は、無線LAN/Bluetooth接続の体重計・体組成計「Bodyシリーズ」(写真2)、アナログ腕時計型の活動量計「Steelシリーズ」(写真3)、活動量計「Go」および空気質センサー付き見守りカメラ「Home」。いずれも元々はノキアが2016年に買収したフランスWithings(ウィジングズ)の製品で、国内でも2015年からウィジングズのブランドで販売されていた。今回、ウィジングズからノキアへのブランド移行が完了、国内でもノキアブランドとして展開する。

写真2●無線LANもしくはBluetoothでデータを同期できるBMI体重計「Body」(中)
写真2●無線LANもしくはBluetoothでデータを同期できるBMI体重計「Body」(中)
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写真3●アナログ腕時計型の活動量計「Steelシリーズ」。心拍を測定できる「Steel HR」などを展開
写真3●アナログ腕時計型の活動量計「Steelシリーズ」。心拍を測定できる「Steel HR」などを展開
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 これら製品の特徴は、いずれも取得した生体情報や活動量などを同一のアプリ「Health Mate」で管理できる点。ノキアブランドで展開するにあたり、ナビゲーション機能などを強化した。各製品が取得したデータを集計して、ユーザーが目指す健康目標の達成を支援する機能などを備える。iOSおよびAndroidに対応する。

 Nokia Technologies デジタルヘルス アジア・マーケティング責任者のジュリアン・ド・プレオモン氏は、「デジタルヘルス分野の市場規模は2024年には3000億ドルを超える」との予測を紹介。ノキアの主軸事業である通信とも関連が深いデジタルヘルス分野を今後の成長が見込める重要な市場と位置付けており、また日本市場も「(世界の)トップ6マーケットに据えている」と述べ、重視する姿勢を示した。なお「トップ6」とは、日本、フランス、米国、英国、ドイツ、中国を指すという。

 国内の販売総代理店はソフトバンク コマース&サービス。アマゾンやSoftbank SELECTION オンラインショップ、ビックカメラやヨドバシカメラといった量販店のほか、Apple Storeなどで順次購入できるようにする。BMI体重計「Body」の参考価格は8510円。