米Appleは現地時間2017年6月18日、米Sony Pictures Entertainment傘下のテレビ番組制作会社Sony Pictures Televisionから、2人の幹部を迎え入れると発表した。

 Appleに移籍するのは、2005年からSony Pictures Televisionで共同社長を務めてきたJamie Erlicht氏とZack van Amburg氏。両氏は過去10年間、数々のヒット番組に携わってきたことで知られる人物。その代表的な番組には、犯罪ドラマシリーズ「Breaking Bad」や、伝記ドラマシリーズ「The Crown」などがある。

 両氏は今後、AppleのInternet Software and Services部門シニアバイスプレジデント、Eddy Cue氏の直属となり、同社の映像番組部門を率いていく。Jamie Erlicht氏は発表資料の中で、「Appleの映像番組に比類なき品質をもたらしていきたい」と述べているが、詳細は明かしていない。

 ただ、Appleはこれまで有料音楽配信サービス「Apple Music」で、アプリ開発者発掘番組「Planet of the Apps--アプリケーションの世界」や、音楽ドキュメンタリー番組を配信するなど、オリジナル番組の制作、配信事業を徐々に進めている。先ごろは、人気トークショーの名物コーナー「Carpool Karaoke」の権利を取得し、2017年8月から世界100カ国のApple Music会員に独占番組を配信すると発表した。

 こうしたことから同社は今後、オリジナル番組に力を入れ、サービス事業の強化を図るのではないかと米9to5Macは伝えている。米Wall Street Journalによると、近年は米Netflixや米Amazon.comなどが視聴者の囲い込みを狙い、オリジナル番組に力を入れている。2016~2017年のテレビシーズンにおけるオリジナルドラマの数は500本に上り、2011年から、ほぼ2倍に増えたと同紙は伝えている。

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