ソラコムは2017年6月15日、同社のIoT(インターネット・オブ・シングズ)通信プラットフォーム「SORACOM」の新機能としてグーグルのクラウド「Google Cloud Platform(GCP)」との連携を発表した。安川健太CTO(最高技術責任者)はグーグルのクラウドイベント「Google Cloud Next '17 in Tokyo」に登壇して新機能を紹介した。
ソラコムはAmazon Web Services(AWS)やMicrosoft Azureとの連携機能を実装済みで、新たにGCPが加わった形だ。専用回線を使ってSORACOMとGCPの間でデータを送受信できるようになった。
講演ではGCPのキューイングサービス「Cloud Pub/Sub」やリアルタイムにデータを加工する「Cloud Dataflow」を使い、ソラコムのサービスを使ってデータをGCPに収集する方法を紹介。安川CTOはGCPを「IoTに必要なサービスがそろっている」と評価した。特にGCPのデータ分析基盤「BigQuery」は、IoTデータを収集して分析する基盤として「顧客から使いたいという声が多かった」(同)という。
同講演ではマップサービスを組み込んだシステムを作れるAPI「Maps API」を使い、IoTデバイスから収集したデータを地図上にリアルタイムに表示するデモをグーグルの八木橋徹平Google Cloudソリューションアーキテクトが実演した。
フジテックの友岡賢二常務執行役員情報システム部長は講演を聞いて「IoTでは位置情報が必須。グーグルはマップサービスが有るのがよい」と話す。地図を使ったIoTシステムを構築するなら「GCP上で構築すればシンプルに設計できて、応答も速くできそうだ」(同)と評価した。