NECは2017年6月13日、帳票内にある手書き文字や印刷文字、マーク、バーコード、任意に指定した部分の画像を、1回の読み取りで同時に電子データ化できるOCRスキャナーの新製品「N6370E」を同日発売したと発表した。読み取り速度を向上したほか、帳票の読み取り位置のずれや文字の大きさなどを適正に補正して読み取り精度を向上した。

NEC_OCR(N6370E)
NEC_OCR(N6370E)
(出所:NEC)
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 帳票に記載される情報を読み取ってデータ化する速度を、従来の毎分180枚から同210枚に向上した(A4、手書き300文字の場合)。帳票の切り取りや印刷誤差による読み取り位置のずれを補正する「読み取り位置補正」、記入枠内にさまざまな大きさや間隔で書かれた手書き文字を専用LSIで補正する「フリーピッチ感じ読取り」など、読み取り精度を向上する機能を搭載した。

 大量の帳票を読み取る場合など、認識処理に時間がかかると判断した読み取り項目に応じて、LAN接続されたサーバーで並行認識処理することで、処理効率を向上した。読み取れなかった文字などの補正作業もサーバーにLAN接続されたパソコン上で処理できる。このほかにも、文字認識と同時に読み取った画像を電子データ化する際、特定部分のマスキングや白紙帳票の読み飛ばしが可能になった。

 帳票サイズは74×52mm~420×305mm、紙厚は40.7~209.3g/m2。画像の最大解像度は600dpi。給紙容量(ホッパー)は55mm(帳票厚81.4g/m2の場合で550枚)。排紙容量(スタッカー)は、アクセプトが55mm(同550枚)、リジェクトが10mm(同100枚)。インタフェースはUSB 3.0。本体寸法は幅450×奥行き545×高さ435mm、重さは約49kg。

 基本モデル「N6376-500A」は、読み取り面は片面で、読み取り速度が毎分120枚。希望小売価格(税別)は160万円。高速片面モデル「N6376-501A」は、読み取り面は片面で読み取り速度は毎分210枚。希望小売価格は240万円。高速両面モデル「N6376-502A」は、読み取り面は両面で、読み取り速度は毎分210枚。希望小売価格は280万円。

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