日本HPは2017年6月12日、3Dスキャナーを搭載した企業向けPC「Sprout Pro by HP G2」を発表した。7月上旬に国内で販売開始する。液晶ディスプレイがタッチ対応のオールインワンPCに、2D/3Dスキャナーやビデオカメラ、プロジェクターが一体型として組み込まれているのが特徴。

Sprout Pro by HP G2。プロジェクターでタッチマットに画面を投影し、デュアルディスプレイとして操作できる
Sprout Pro by HP G2。プロジェクターでタッチマットに画面を投影し、デュアルディスプレイとして操作できる
[画像のクリックで拡大表示]

 特徴はキャプチャー機能だという。ディスプレイ(「タッチパネル」)上部に備え付けられた2D/3Dスキャナーにより、紙の資料や立体物の情報を取り込んで、画面上で編集することができる。このスキャナーにはプロジェクター機能もあり、卓上に置いた「タッチマット」に画面を投影できる。タッチパネルとタッチマットの2つの画面で、データを編集することができる。

 タッチマットでは、指やペンを使ったデータ入力ができ、その内容をタッチパネルで確認できるため、直感的な操作が可能になるという。

立体物を3Dスキャナーで読み込み、PC上で編集することが可能だ
立体物を3Dスキャナーで読み込み、PC上で編集することが可能だ
[画像のクリックで拡大表示]

 米国では3年前より先行して販売しており、学校などの教育現場や小売店のインフォメーションデスクで使用されているという。キャプチャーの解像度や、時間や手間がかかるなどの課題があったが、「日本でも実用段階になった」(日本HP)ため、7月上旬からの販売に至ったという。

 日本HPは2017年度の事業を、大きくコア分野、成長分野、将来分野の3つに分けて展開する。「将来分野は2年以上先にマーケットが大きくなると予想している分野を指す。今回の製品はこの分野に該当する」と岡社長は説明する。同製品がコンテンツを提供することで、VRの市場を拡大していく狙いもあるという。

 「Sprout Pro by HP G2」の販売価格は52万円(税別)から。OSはWindows 10 Pro(64ビット版)。インテルCorei7-7700Tプロセッサーを搭載している。メモリーは16GB。内蔵ストレージは512GB SATA SSD。グラフィックスはインテルHD 630グラフィックスおよびNVIDIA GeForce GTX 960M。液晶ディスプレイは23.8インチワイドフルHD。タッチマットは21.3インチで20ポイントマルチタッチ対応。