Boxは2017年6月9日、第4回目となる年次イベント「Box World Tour Tokyo 2017」を東京・渋谷で開催した。「クラウドイノベーターパネルディスカッション」には、AGC 旭硝子 情報システム部長 伊藤 肇氏、丸紅 情報企画部長 徳田幸次氏、JFEスチール 理事 IT改革推進部長 新田 哲氏が登壇。Box Japan 代表取締役社長 古市克典氏をモデレーターに、Box導入の経緯やその活用状況などについて紹介した。
パネルディスカッションではまず、モデレーターの古市氏が、各社にクラウド活用の状況を尋ねた。旭硝子の伊藤氏は、「東日本大震災を契機にディザスターリカバリィ(DR)、事業継続性を真剣に考えたことがクラウド導入の契機だった」と説明した。旭硝子では、現在、アプリケーションやサービスをSaaS型で活用しているだけでなく、基幹系システムもクラウド移行を進めているという。
丸紅の徳田氏は、ビジネス環境が目まぐるしく変化する中、「IT活用を営業に資するものにしたかった」と述べ、スピーディーにIT環境を整備・運用できるクラウドを導入したことを説明した。徳田氏によると、丸紅ではクラウドにAWS(Amazon Web Services)を採用し、「丸紅本社の全体でBoxも導入した。グループ会社が多いが、そちらにはまだ導入していない」という。
一方、JFEスチールの新田氏は、「JFEスチールでは『クラウドファースト』に取り組んでいる。基幹系はIBMのプライベートクラウドと、当社の情報子会社のクラウドサービスを活用している。併せてCRMなどもクラウド化し、現在はマルチクラウドの状況だ」と紹介した。