米Alphabet傘下の米Waymoが自動運転トラックの開発に取り組んでいることを現地時間2017年6月1日に認めたと、英Reutersが報じた。Waymoは数年以内に自動運転技術を長距離トラックで実現することを考えているという。

 Waymoは、米Googleが2009年より取り組んでいる自動運転車開発プロジェクトの技術を商用化する目的でGoogleの親会社であるAlphabetが2016年12月に設立した。

 Waymoの広報担当者は、「自動運転ハードウエアおよびソフトウエア構築と技術研究に費やした8年にわたる当社の経験をトラックに統合する方法を検討している」と述べたという。

 またWaymoは米BuzzFeedの取材に対し、現在テストしているトラックは1台のみで、データ収集のために人間のドライバーが公道で運転していることを明かした。

 米Uber Technologiesも、昨年買収した米Ottoを通じて自動運転トラックの開発を進めている。Ottoは2016年10月、自動運転トラックによる最初の配送を実施した。

 Ottoは元Google従業員であるAnthony Levandowski氏が設立した会社で、AlphabetはOttoに自動運転技術関連の企業秘密を盗まれたとして、OttoおよびUberを相手取って2月に訴訟を起こしている。Levandowskiは訴訟に関するUberの内部調査に応じることを拒否し続けたため、先週解雇されたと伝えられている(米TechCrunchの報道)。

 自動運転トラックの開発については、ほかにも大手自動車メーカーのドイツDaimlerやスウェーデンVolvo、さらに米Embarkや米Starsky Roboticsといったスタートアップが参入している。複雑で障害物の多い市街地より、高速道路を長距離走るトラックは、乗用車よりも自動運転技術を導入しやすいとみられている。

 Waymoは現在、自動運転トラックをカリフォルニア州でテストしているが、年内にアリゾナ州の公道にテストを拡大する計画という(英Financial Times)。