米YouTubeは2017年5月31日、都内で記者説明会を開催し、「YouTube Kids」の日本での提供を開始すると発表した。YouTube Kidsは、YouTubeで提供されているコンテンツのうち、子ども向けや家庭向けにフィルタリングをしたコンテンツのみ配信するサービス。AndroidとiOS向けのアプリも公開し、スマートフォンでの視聴を可能とし、子供でも操作しやすいよういタップ、ワイプ、ピンチのコントロールや音声での動画検索に対応しているのが特徴だ。

 記者説明会では米YouTubeからグローバル Family&Learning コンテンツ ディレクターのマリーク デュカード氏が来日。「子どもたちは地理的な境界、国境だけでなく様々な境界を超える。様々なコンテンツを見て、新しいものを積極的に学ぶ」と述べ、続けて「創造することが大好きで、それこそがYouTube Kidsが生まれる原動力になった」と説明した。デュカード氏によれば、YouTube全体では毎日5億回もの教育的コンテンツの視聴があるという。

YouTube グローバル Family&Learning コンテンツ ディレクターのマリーク デュカード氏(撮影:林 徹、以下同じ)
YouTube グローバル Family&Learning コンテンツ ディレクターのマリーク デュカード氏(撮影:林 徹、以下同じ)
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今の子どもは世界中の情報を積極的に得て学び、そして自ら表現しているという
今の子どもは世界中の情報を積極的に得て学び、そして自ら表現しているという
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 YouTubeの中でも家庭向けの動画は最も伸びているカテゴリであり、これを子どもでも分かりやすい操作性と子どもだけで見ても安心なものにしたのがYouTube Kidsだ。すでに28カ国で展開され、米国では2015年2月にサービスを開始。以降、累計300億回の視聴、週に800万人のアクティブユーザーがいるという。

 YouTube Kidsの日本向けサービスは、「アニメ・ドラマ」「おんがく」「まなぶ」「はっけん」の4つのカテゴリに分類され、ワクワクする場や好奇心を満たす発見の場など様々な教育用コンテンツが用意されるという。

 デュカード氏は、世界的によく知られているセサミストリートやひつじのショーン、ピンキッツを例にあげ、「グローバルなコンテンツが日本市場にも目を向けている」と紹介した。