セブン-イレブン・ジャパンは2017年5月30日、同社のコンビニ各店舗に設置している店舗管理端末にNECの顔認証技術を採用すると発表した。オーナーや店長といった一部の責任者だけが端末にアクセスできるようにして、機密情報の漏えいリスクを低減する狙いがある。2017年9月から東京都内の直営店10店舗で実証を開始し、2018年春ごろをメドに全国2万店舗へ導入する計画だ。

セブン-イレブン・ジャパンはNECの顔認証技術によって店舗のセキュリティ性能を高める
セブン-イレブン・ジャパンはNECの顔認証技術によって店舗のセキュリティ性能を高める
(出所:セブン-イレブン・ジャパン)
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 今回の技術では、利用者が店舗管理端末へアクセスする際にログイン権限を持つ人物かどうかを顔画像から判定する。ログイン権限を持つ人物の顔画像をあらかじめ登録しておき、その人物が端末のカメラに顔を映すことでログインできるようにする。実証を通して使い勝手やなりすましの防止効果を検証する。従来はパスワード入力で認証していたが入力作業が煩雑なほか、パスワードの紛失や漏えいのリスクがあった。

 店舗管理端末には、店舗の販売情報や公共料金の支払い情報、顧客・従業員の個人情報といった重要情報が含まれる。最近はインターネット通販の荷物受け取りなど対応しなければならない各種ITサービスが増加し、より高信頼のセキュリティ対策が必要になっていた。

 顔認証にはNECの人工知能(AI)技術「NEC the WISE」の一つである、顔認証AIエンジン「NeoFace」を活用する。