キャンペーンという実験的な取り組みだが、radikoがNHKのラジオ番組を配信する。2017年5月26日に開催された総務省の「放送を巡る諸課題に関する検討会」でNHKが報告した。

 NHKと日本民間放送連盟のラジオ委員会は2011年度から毎年度、共同でキャンペーンを実施してきた。「ラジオは災害時に有効な伝達手段であること、将来においても重要な放送メディアであること」をアピールするという趣旨での取り組みである。この一環で、2016年夏ごろからネット配信をテーマに両者で意見交換をしてきたという。

 この結果、2017年度の共同キャンペーンで、NHKのラジオ番組をradikoを通じて配信する方向で合意したと、NHKが報告した。実施期間や実施地域といった詳細は検討中である。

 NHKとしてこの配信実験を行うため、NHKのインターネットの実施基準の一部変更について総務省に認可申請を行った。NHKラジオのネット同時配信「らじる★らじる」については、継続して実施していく。

 今回のキャンペーンでネット配信をテーマにするのは、「ラジオを聴いていない、あるいはラジオを知らない若者層にもアプローチする」という狙いである。