米AppleのTim Cook最高経営責任者(CEO)が、腕時計型情報端末「Apple Watch」と連携して機能する血糖値測定デバイスを身に着けて、Appleの社屋で仕事をしていると、米CNBCが現地時間2017年5月18日に報じた。

 CNBCによると、この機器はグルコース・トラッカーのプロトタイプ。Cook CEOはこれを、Apple Watchとともに身に着けている。また、同氏は2月に英スコットランドのグラスゴー大学で名誉博士号を受けたが、この時行った講演で、この機器について触れたという。

 Cook CEOは「私はここ数週間、血糖値を継続的に測定するモニターを身に着けていた」とし、「食べたものが、血糖値にどのような影響を及ぼすのかを把握できるようになり、一定の血糖値を保つことができるようになった」と述べた。こうしたことから、Appleが糖尿病患者やその予備群の必須アイテムとなり得る機器を開発していることが示されたとCNBCは伝えている。

 Appleが、非侵襲的(生体を傷つけない)方法で血糖値を測定する技術を開発しているといった観測はこれまでにも出ていた。CNBCの4月の報道によると、Appleの機器は、光を皮膚に透過させ、血液内のグルコースレベルを、患者に痛みを与えることなく継続的に測るという。

 また米BGRは先ごろ、AppleがApple Watchの機能を拡張する、交換可能なスマートバンドを各種開発していると伝えた。そのうちの1つとして考えられるのが、血糖値測定モニターだという。これにより、Apple Watchは、その本体価格を抑えながら、ユーザーそれぞれの用途に合わせたさまざまな機能を追加できるようになると、BGRは伝えている。