サイバーリーズン・ジャパンは2017年5月19日、同社が無償で提供しているランサムウエア対策ソフト「Cybereason RansomFree」について、世界で流行した「WannaCry」などの検知機能を強化したバージョンの無償提供を始めたと発表した。2017年5月19日現在、英語版のみの提供となるが、日本語による解説を同社のWebサイトに掲載している。

 RansomFreeは、2つの機能でランサムウエアの動作を検知する。一つめは、ランサムウエアがユーザーのファイルを暗号化する際の「振る舞い」を認識する機能だ。これによりユーザーはファイルの暗号化が終わる前にランサムウエアを停止できる。二つめは、ランサムウエアが暗号化を狙う場所に「おとりファイル」を設置する機能だ。おとりファイルが暗号化されると、ランサムウエアが起動したとして認識できる。RansomFreeはこれらランサムウエアの動作を検知すると画面に警告を表示し、ユーザーはランサムウエアの動作を停止するかを選択できる。

 サイバーリーズン・ジャパンのサイバーセキュリティ―・シニアディレクターであるガイ・ローテム氏は「日本はWannaCryの被害は比較的少なかったが、ランサムウエア対策が十分だったとは言えない。RansomFreeを導入すれば、その被害を低減できる」と述べ、WannaCryに対する同社製品の有効性を語った。

サイバーリーズン・ジャパンのサイバーセキュリティ―・シニアディレクターであるガイ ローテム氏
サイバーリーズン・ジャパンのサイバーセキュリティ―・シニアディレクターであるガイ ローテム氏
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 RansomeFreeは、Windows7、8および10を搭載するPC、Windows Server 2008 R2および2012 R2を搭載するサーバーで利用できる。