AI(人工知能)搭載をするデジタルアシスタントサービスを利用できる機器の台数は、2021年には75億台を超え、現在の世界人口を上回る見通し―。こうした調査結果を英国の調査・コンサルティング会社、Ovumが現地時間2017年5月17日までにまとめた。

 Ovumによると、デジタルアシスタントサービスは現在のところ、主にスマートフォンとタブレット端末で利用されている。2016年における利用台数は35億台。

 現在使われているサービスは、米Googleの「Google Now」と米Appleの「Siri」が大半を占めている。しかし2021年には、「Google Assistant」が利用シェア23.3%で首位になり、韓国Samsung Electronicsの「Bixby」(同14.5%)、「Siri」(同13.1%)、米Amazon.comの「Alexa」(同3.9%)、米Microsoftの「Cortana」(同2.3%)が続くと、Ovumは予測している。

 今後は、スマートフォンなどのモバイル端末以外の機器と連携するアシスタントサービスが、家庭向けを中心に消費者に受け入れられ、この市場に新たな機会がもたらされるという。また、アシスタントサービスを利用できる機器には、スマートホーム製品、テレビ、ウエアラブル機器といった新たな製品が加わり、その2021年における利用台数は、16億3000万台に達するとしている。

 さらに、これらデジタルアシスタントは今後、世界規模で広がっていくともOvumは予測している。2016年末時点における、Amazon.comのAlexaとGoogle Assistantの利用は、北米が95%を占めていた。しかし2021年には、アジアとオセアニア地域が47.6%を占めるようなり、その利用台数はほぼ12億台に達するとOvumは見ている。

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