米Googleは現地時間2017年5月17日、人工知能(AI)ベースのデジタルアシスタント「Google Assistant」を「iPhone」でも利用できるようにした。iOS版Google Assistantは「iOS 9.1」以降で利用できる。現時点で英語のみサポートする。

Credit: Google
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 また同社は、Androidに標準実装されるGoogle Assistantの言語サポートを拡大し、近いうちに日本語、ポルトガル語(ブラジル)、フランス語、ドイツ語でも利用できるようにすると発表した。年末までにイタリア語、韓国語、スペイン語にも対応する。

 さらに、Google Assistantを搭載した音声アシスタントスピーカー「Google Home」を、年内に日本、オーストラリア、カナダ、フランス、ドイツにも投入する。

 Google Homeでは各種の機能強化を図り、数カ月以内に米国とカナダの携帯電話または固定電話への通話発信を音声で指示できるようになる。ユーザーは新たに器機やアプリケーションを追加する必要なく、ハンズフリーで会話できる。

 対応音楽サービスを拡充し、「Soundcloud」「Deezer」に加え「Spotify」の無料配信サービスも利用可能になる。Bluetoothサポートが追加されるため、Bluetoothを介してiOS端末やAndroid端末の音楽を再生できる。動画サービス「HBO NOW」「CBS All Access」「HGTV」とも新たに提携した。

 また年内に、Chromecast接続したテレビで質問に対する回答を確認できるようにする。たとえば「今日の私の予定は?」と聞くとその日のスケジュールがテレビ画面に表示される。

 そのほか、ユーザーの行動を先回りして通知する機能や、以前にどんな質問をしたか確認できる履歴機能なども導入する予定という。

 またGoogleは、数カ月以内に新たなAI技術「Google Lens」をGoogle Assistantに統合する計画も明らかにした。スマートフォンのカメラでとらえた対象物から手軽に情報が得られるという。たとえば、好きな音楽グループのコンサートの看板にスマートフォンのカメラを向けると、そのグループや、チケット販売などコンサートに関する情報を入手できる。

 さらに同社は、サードパーティーがGoogle Assistantと連係するスマートフォン向けアプリケーションを構築できるようにした。これによりユーザーは、Google以外のアプリケーションでも、音声で質問して必要な情報を簡単に得られるようになる。

 またGoogleによると、中国TP-LINK、米Honeywell、スイスLogitech、韓国LG Electronicsを含む70社以上のスマートホーム関連企業がGoogle HomeやGoogle Assistantへの対応を進めているという。

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