米Appleは6月に開催する開発者会議で、アシスタントサービス「Siri」を利用できる単体機器など、新たなハードウエア製品を発表する見通しだと、9to5MacTechCrunchBGRなどの米メディアが現地時間2017年5月13日までに報じた。

 これは、Apple製品の市場動向やサプライチェーン情報に詳しい台湾KGI Securitiesのアナリスト、Ming-Chi Kuo氏が新たに出した調査ノートで報告したもの。同氏はこれに先立つ5月1日、AppleがまもなくAI(人工知能)アシスタントサービスを利用できる家庭用のスピーカー型機器を発表するとし、その可能性が50%以上あると報告していた。

 同氏によると、この機器に備わるスピーカーシステムは1つのウーファーと7つのツイーターで構成され、優れた音響性能を持つ。また、内部のコンピューティング性能は、iPhone 6や同6sに搭載されているものに似ているという。

 これにより、この機器の位置付けは(1)ハイエンドの市場に向けたものであり、(2)より良いエンターテインメント体験をもたらすもので、(3)米Amazon.comのEchoよりも高価格なものになる、とKuo氏は報告していた(Mac Rumorsの記事)。

 今回の調査ノートで同氏は新たな情報として、Appleの機器は“タッチパネル”を備えると報告している。ただし、それが、Amazon.comが先ごろ発表したような「Echo Show」のようなものなのかどうかは分からないと9to5Macは伝えている。

 Appleは、6月5日に米カリフォルニア州サンノゼで開発者会議「Worldwide Developers Conference(WWDC)」を開催する。その基調講演で同社が発表すると見られているもう1つのハードウエア製品は、新型iPad Pro。Kuo氏によるとその可能性は70%以上あるという。

 この新たなiPad Proは、従来の9.7インチiPad Proと形状が似ているが、ディスプレーは10.5インチになる。ベゼル幅が狭い新たなデザインを採用することで、ほぼ同じ本体サイズながら、より大きなディスプレーを搭載できるという。Kuo氏によると、この新型iPad Proの主なターゲットは法人。Appleはこれを年内に600万台出荷すると同氏は予測している。