米Amazon.comが、無人自動車の技術について研究するチームをひそかに組織していたと米Wall Street Journal(閲覧には有料登録が必要)が現地時間2017年4月24日に報じた。Amazon.comは自社物流事業の改革を目指しており、チームはこの取り組みを手助けするためにつくられたという。

 Wall Street Journalによると、このチームは少なくとも1年以上前に組織されていた。現在は10数人の社員で構成されているという。ただ、その目的は、Amazon.comの物流車両網を構築することではなく、自律走行車をいかに商品配送に生かすかを研究するシンクタンクのような役割を果たすことにあると、事情に詳しい関係者は話している。

 また、この取り組みは今のところ初期段階にあるが、Amazon.comは将来、トラックやフォークリフトなどの分野で自動運転の技術を導入する可能性があると同紙は伝えている。

 Amazon.comが自動運転技術に関心を持っていることは、以前から伝えられていた。例えば2017年1月には、同社が、自動運転車の道路走行を支援するシステムに関する特許を取得したことが明らかになった。

 Amazon.comは将来、こうした技術を用い、米国をわずか1日半で横断する無人トラック輸送システムを構築したり、開発中のドローン配送と連係する商品配達システムを開発したりすることも考えられるとWall Street Journalは伝えている。