米Googleは現地時間2017年4月24日、同社の360度VR(仮想現実)ビデオ制作プラットフォーム「Jump」に対応した新しいカメラ「YI HALO」を発表した。

360度の動画撮影ができる「YI HALO」
360度の動画撮影ができる「YI HALO」
(出所:米Google)
[画像のクリックで拡大表示]

 Jumpは、360度の動画撮影、撮影した動画の加工、作成したVR動画の再生に至る全段階を簡素化することを目的に、Googleが2015年に公開した。

 16台のカメラモジュールを円形に設置するカメラリグと、動画をつなぎ目のない立体映像に変換するアセンブラで構成する。「YouTube」にアップロードされたJumpベースのVRビデオは、「Google Cardboard」などのVRヘッドセットで視聴できる。

 これまで、米GoProがJumpに最適化した「GoPro Odyssey」をプロ向けに提供している。

 YI HALOは、Googleと中国カメラメーカーのYI Technology(小蟻科技)が共同で開発した。円形アレイの16台に加え、上向きに配置する1台を含めた計17台の4Kカメラモジュールを搭載する。30fpsで8K×8K、または60fpsで5.8K×5.8KのVRビデオを撮影できる。

 重量は8ポンド(約3.6kg)未満で、1度の充電で100分間の連続撮影が可能。専用のAndroidアプリケーションで遠隔操作やプレビュー確認が行える。

 YI HALOは今夏に発売する予定。米メディアの報道(The VergePCMag)によると、希望小売価格は1万6999ドル。一部のクリエーターには提供を開始しており、YI HALOで撮影したVRビデオのサンプルをYouTubeで視聴できる。

 またGoogleは、Jump対応カメラの貸し出しプログラム「Jump Start」も発表した。映像クリエーターは無料でJump対応カメラを使用し、Jump Assemblerに無制限でアクセスできる。向こう1年間で100人以上のクリエーターを対象にする。参加希望者は専用サイトから申し込む。初回募集は5月22日まで。

[発表資料(1)]
[発表資料(2)]