スマートフォン決済サービスを手掛ける米Squareは今夏をめどにJCBに対応する。従来利用できたVISA、MasterCard、American Expressに加えて、JCB、Diners Club、Discoverが利用可能になる。加盟店が支払う手数料については未定。まずは現在、Squareを利用している店舗から加盟店審査を進める。

 Squareは2013年5月に日本でサービスを開始。三井住友カードとの資本提携によって加盟店開拓を進めてきた。JCBとの間では、加盟店審査に関する部分で折り合いが合わず、両者間で協議が続けられてきた。今回、加盟店審査において何らかの合意に至ったもようだ。

 国内ではAmerican Express、Diners Club、DiscoverはJCBのネットワークを利用している。SquareはAmerican Expressに限って米国本社との直接契約により対応してきたが、今回のJCBとの合意によって、ほかのカードブランドにも対応することになる。

 Squareと同様のサービスは楽天による「楽天ペイ(実店舗決済)」、コイニーの「Coiney」などが提供中で、JCBにも対応してきた。2016年夏には従来一律3.24%だった加盟店が支払う決済手数料をJCB、Diners Club、Discoverに限って3.74%に値上げしていた。

 Squareが今回、新たにJCB対応となることで、競合他社の優位性は失われる。Squareは現時点で決済手数料を未定としているが、今後、一律の料率を維持するのか、他社と同様に手数料に差分を設けるかが焦点となりそうだ。