コニカミノルタは2017年4月19日に記者会見を開催し、2017年秋に発売する次世代複合機「Workplace Hub」の概要を説明した。複合機としてはもちろん、IoT(インターネット・オブ・シングズ)端末のデータをクラウドに送らずオフィスで処理する「エッジコンピューティング」のエッジサーバーとしても機能させるという構想だ。

IoT機能を兼ね備えた次世代複合機「Workplace Hub」
IoT機能を兼ね備えた次世代複合機「Workplace Hub」
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 「エッジコンピューティングはクラウドよりも低遅延でデータを処理でき、セキュリティも確保しやすい」とコニカミノルタの山名昌衛社長は強調する。中堅・中小企業を中心に複合機だけでなくIoT関連サービスなどもセットで提案しながら、案件受注につなげる狙いだ。複合機とサーバーの一体型だけでなくサーバー単体型の製品も用意して発売する。

 当初はヘルスケア分野や製造業がターゲット。例えば医療施設に設置したWorkplace Hubが、カルテなどの医療文書や患者の体温・血圧などバイタル情報、医療画像といった様々なデータを一元的に管理・分析するといったシステムを提供。これにより医療文書管理の効率化や患者ごとの最適な治療プランの立案などを支援する。

 さらに、Workplace Hubのデータをクラウド上に集約してデータ解析し、保険会社や製薬会社にデータ提供するなど協業するといったソリューションの提供も視野に入れる。単なるオフィス文書管理にとどまらず、意思決定支援や生産性向上、リモートワークなど新しい働き方や効率のよい業務を提供することができ、顧客の課題解決につなげることができる。

 コニカミノルタはこのWorkplace Hubについて、シスコシステムズ、日本ヒューレット・パッカード、日本マイクロソフト、SAPジャパンと提携することも発表した。

左から、シスコシステムズの鈴木みゆき代表執行役員社長、日本ヒューレット・パッカードの西村淳取締役常務執行役員、日本マイクロソフトの織田浩義執行役員常務、SAPジャパンの内田士郎代表取締役会長、コニカミノルタ代表執行役社長兼CEOの山名昌衛社長
左から、シスコシステムズの鈴木みゆき代表執行役員社長、日本ヒューレット・パッカードの西村淳取締役常務執行役員、日本マイクロソフトの織田浩義執行役員常務、SAPジャパンの内田士郎代表取締役会長、コニカミノルタ代表執行役社長兼CEOの山名昌衛社長
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